御誂・裾引きの出来るまで

祇園での20年の経験をもとに、当店では芸妓さんの裾引きの御誂えを承っております。

元芸妓のならでこその、芸妓さんの目線の呉服店を目指しております。

みやびに、かっこよく、時に楽しくなる裾引きを・・・

 

今回は、2016年に初めて手掛けさせていただいた黒紋付きの出来るまでは見ていただきます。

 

 

1、あたり

まずはご要望をおききして、あたりを書いていただきます。襟替えということもあり、地味になりすぎず長く着られる紋付を、とのことでこちらをご提案させていただきました。

 

2、下絵、糊おき

あたりが整いましたら仮絵羽に仕立てた反物に下絵を。さらに細かく松の枝ぶり、梅の量などを調整。全体のバランスと、柄の出方を最終調整して糊おきにかかります。

3、地染め

今回は紋付ですので黒の地染めに。通常の裾引きは着物の地色をお聞きして、年頃などを考慮しながら微妙な色の中からお選びいただきます。薄紫・・・と一口にいっても、日本の色は奥が深く多様な薄紫がございます。その年頃にあったお色目で。

4、友禅

地染めが上がりましたら。友禅をさしていただきます。白梅、紅梅のバランス、松の色味などを一流の職人さんと相談しながら、すすめます。事前のお手持ちのお着物などのお写真を拝見して、お好みのテイストの近づけて。


5、金糸・京縫

友禅があがりましたら、金糸や京縫いをどこにどの技法の縫いを入れるのか入念な打ち合わせののち、それぞれの職人さんのところでさらに美しく彩られていきます。

6、お仕立て

数々の衣装を手掛ける京都の一流和裁師さんのところで、お仕立てに