久々に祇園でのお話を。このカゴを見たことがありますでしょうか?舞妓さんや芸妓さんが裾を引いた格好のときお座敷に行くときもっていく鞄=カゴです。
店出しのときには舞妓さんは赤、芸妓さんは薄紫や水色などの無地に名前の縫いの入ったものを誂ます。普段はかわいい小風呂式や布を見つけて、祇園の幾岡やさんに持っていくと誂てくれるのです。紐もお店で選ぶのですが、紐一つで舞妓さんらしくなったり、芸妓さんらしくなったり。
夏は白、冬は黒のカゴ。一時は国内でのカゴがなくなりかけたことがあり、小風呂敷ではほんの少し足りなくなって困った時期もありました。
気になる中身は芸舞妓の舞のお道具の舞扇や手ぬぐい。お化粧直しのお紅やコンパクト、千社札、手鏡に櫛・・・などなど。私は必ず本を入れていました。お客さまのご到着が遅れて、お座敷待ちの時間の時に読む本。この本のおかげで、待ち時間がちっとも苦ではありませんでした。ただしその分カゴは重たくなってしまって。いつも筋トレ状態(笑)。今でもその癖は抜けなくて、カバンに本が入っていないと、どこか落ち着きません。待ち時間はスマホを触っていることのほうが多くなってきたのに・・・(苦笑)。
コメントをお書きください