はじめての着物

着物はじめのお客様へ、お品物をお納めにいってきました。「ずっと興味があったけれど、どこでどう買ってよいのはわからなかった」そうで、私が呉服店を始めるということで、トータルコーディネートでご注文くださいました。なんとこのお着物姿、ご自分で着られたのです!お納めした初日に、3回のお稽古で。着物は難しい、めんどう、大変・・・とおっしゃる方も多いのですが、ほんの7、80年前までは普段着。実はそんなに大変ではありません。舞妓さんに来た子だって最初は産着以降着物を着たことのない子もいますが、お稽古に通う中で4,5回も袖を通せば次から一人で着てお稽古にいっています。もちろん、うまく着られていない時もあってそんなときは、お姉さん方にお稽古場で手直しはしてもらうのですが・・・昨今、着物をあまりに特別に扱いすぎて着物離れにつながっているような気がします。

今回も「意外と簡単・・・もっと早く挑戦すればよかったよ」とおっしゃっておられました。


今回のお着物は、初めてということで扱いやすい単衣の出羽木綿に半襦袢、博多帯でのご用意でした。木綿なら、もし汚してもそこまで気も遣いませんし、クリーニングはもちろん家で洗うことも可能。半襦袢も家で洗っていただけます。まずは波平生活(普段を着物で過ごす)で着物に慣れれば、どこに気を付けたらいいのかわかってきます。そうなればしめたもの。絹の着物へステップアップ。観劇や花街へ、お着物の装いでお出かけです。着物といえば女性のイメージですが、着物の力はすごくって、男性やお子さんも、着物を着るとやっぱり女性同様嬉しいもののようなのです。賛否両論ではありますが、京都で流行るレンタル着物それを表しているのでは・・・と思います。だってあんなに流行るのは、着物を着てみたい、って思う人があれだけいるってことですもの。カップルで嬉しそうにお着物で歩く姿は、とても微笑ましい。・・・噺家さんのような男性用着物だけはちょっと・・・微妙ですが(笑)。